目次

01:鉄拳との出会い
うえちゃん
まずは自己紹介をお願いします。
はまちゃん。
Rox3Gaming所属のはまちゃん。です。
三重県を中心に活動していて、地域のイベントにも積極的に出ています。
三重県を中心に活動していて、地域のイベントにも積極的に出ています。
年齢は?
31歳、1994年生まれです。同世代だと太平洋選手やじょうたろう選手がいますね。
鉄拳を最初に触ったのは?
9歳のときの鉄拳3です。何も考えずにただ遊んでただけですけどね。家族みんな鉄拳好きで、土日はゲーセンに放り込まれてました。知らないおじさん達に面倒を見てもらいながら遊んでいた完全なゲーセン育ちです。

本気でやり始めたのは?
鉄拳7からです。シーズン1でラッキークロエに出会って「このキャラは可能性ある」と感じて使い込みました。シーズン2以降は最高段位を維持できるようになりました。

どんな練習をしてた?
めちゃくちゃ地味な練習してましたね。投げ抜けや下段を見て反応する練習をひたすら繰り返してました。ゲーセンで人がいない時間は100円入れてトレモにこもってましたね。
基礎練習が大事なんですね。
僕、ウメハラさんがめちゃくちゃ好きなんですけど、昇竜拳を200回練習するって話があるんです。で、その200回目が大会で出る昇竜拳になるっていう。
有名なエピソードですね。
そのエピソードが好きで、苦手な確反もできるまで一生反復しました。あくびしながらでも体が勝手に出せるまでとことんやるのが大事。

02:プロへの道
プロになったのはいつ?
2022年の10月ごろです。Rox3Gamingは元々はスト6のチームですが、僕が鉄拳部門を立ち上げるきっかけになりました。
上達が早かった理由は?
本気で練習してましたからね。対策ノートに20万字くらい全キャラ全技を書き出してました。
すごい熱量ですね。
あと、師匠のはぶさんに鍛えてもらってましたね。数少ないクロエ使いだったので。
実は僕も今、はぶさんに教わってるんですよ。麗奈を見てもらってて。
え!そうなんですか?奇遇ですね(笑)。どこで知り合ったんですか?
同キャラ3on3の大会で一緒に出場する機会があって、そこで仲良くなったんですよ。
あーなるほど!はぶさんって「来なくていいよ」って言いながら、来ないとすごく寂しがるタイプですよね。

わかります(笑)。ラウンジにいるとだいたい観戦に来てますから。
そうそう。あの人、本当はかまってほしいんですよ。師匠は寂しがり屋だから。
はぶさんとはゲーセンで一緒にやってたんですか?
そうですね。鉄拳7が出た頃、僕は20歳くらいで、当時は誰とも関わらずに一人で寂しくゲーセンにいました。小さいころからゲーセンにはいたけど、大人になると話すのが怖くて。見た目いかつい人が多かったんですよ。
僕は鉄拳8からなので当時のゲーセン文化知らないんですけど、いかつい人が多かったって聞きますね。
でも実際に話してみると超いい人ばかりでした。その時に、マキシさんという愛知の伝説的な女性プレイヤーがいて、すごく影響を受けました。鉄拳7の時は「クソアナログババア」という名前でやっていて(笑)。
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ある日、コング(愛知のゲームコング四日市)で一人でオンラインをやっていたら、いきなり電源を切られて「オンラインなんてやってたらだめよ~」って言われて(笑)。そのまま店内対戦になって、その日に真・鉄拳神から雷神まで落とされました。
怖すぎる(笑)
でも、それをきっかけに人と話す機会が増えました。当時のゲーセンは、知らないおじさんに両替を頼まれたりとか当たり前で、いろんな縁が広がる場所でしたね。
面白いですね、当時のゲーセン文化。いまじゃ味わえないですよね。
そうですね。もちろん推奨できる環境ではなかったけど(笑)、あの時代の空気があったからこそ、僕も鉄拳にのめり込めたんだと思います。

初めて大会に出たのは?
EVO Japan 2020です。コロナ渦でオンライン大会が中心になった年でしたが、その後出場したチクリンカップで3位に入賞しました。
03:キャラ選択と戦い方
鉄拳8のメインキャラは?
アズセナです。そうです。βテストで技構成を見たとき、ラッキークロエに似てると思って直感で選びました。

実際に使ってみてどうでした?
正直、似てなかったです(笑)。でも気持ちよさを感じて、そのまま使い続けています。
今日の大会(福島CUP)ではクライヴも使ってましたね。
はい。飛鳥戦はクライヴを起用してます。アズセナの構えからの択に対して、飛鳥は当身の逆択があるので効率負けするなと感じたので。クライヴなら当身の取れない武器技もあって攻めやすい。クライヴ自身も強力な当身があるので逆択もできる。
他にも使い分けているキャラは?
クマパンとファーカムラムには準、リリや飛鳥にはクライヴ、それ以外は基本アズセナで戦います。鉄拳8はキャラ相性がはっきり出るので、競技シーンでは使い分けが必要だと思っています。
ラッキークロエが来たらどうします?
来たらクロエ一本に戻すかもしれません(笑)。鉄拳7のときもクロエ一筋でしたし、魂のキャラなんで。
アズセナの現状は?
シーズン2は「真ん中」だと思います。弱くも強くもなく、対応力が試されるキャラです。読み合いで相手の行動を誘発して勝つスタイルなので、短期戦では苦しい部分もあります。
04:鉄拳8について
鉄拳8になって、またはシーズン1とシーズン2を比べてどうですか?
キャラバランスは鉄拳7より確実に良いです。今作はシステムが強すぎてキャラ差を埋めてくれる部分が大きいと思いますね。
キャラバランスはそんなに悪くない?
そうですね。どのキャラでもシステムをうまく使えれば勝てる。ただ“鉄拳らしいか”っていうと難しい。古参勢はまだ受け入れにくい部分もあると思います。僕はすごく楽しんでますけどね。
今後の調整に期待することは?
開発の意欲的な姿勢は伝わってくるので、失敗を恐れずに挑戦的な調整を続けてほしいです。ヒートシステムもまだ伸びしろがあると思うし、もっとキャラ個性を活かした改善ができれば鉄拳8はさらに面白くなると思います。

05:大会と戦績
大会前のルーティンは?
超空腹で臨みます。満腹だと集中できないので、前日はほとんど食べません。負けても「やり切った、お腹すいたし帰ろう」とスッキリできるんです(笑)。他人におすすめはしないですけどね。
印象に残っている大会は?
EVO Japan 2022でイタリアのダニエル・マド選手に勝った試合です。知らずに挑んで、後で超強豪だと知って驚きました。
試合の勝因は?
お互いに1先ずつ取ったタイミングで、はぶさんが後ろからちょんちょんって肩叩いて、「この人この技当たるよ~」って。打ってみたらすんなり勝てて自分でも驚きました。
はぶさんの師匠ぶりが発揮されてますね。
マスカプみたいなチーム戦もそうですけど、仲間と勝ちを取りにいった試合って強く印象に残りますね。
06:発信活動について
YouTubeやXで積極的に発信されてますよね。
チームの活動の一環でもありますし、知識があれば負けても納得できると思うので、豆知識や対策を発信しています。
結構助かってるんですよ、攻略情報。
本当ですか。
例えばXにポストしてた飛鳥の6LK最大溜めのガー不起き攻めを左横でかわすとか。ああいう“ちょっと知ってると得する”対策って、自分で調べるのは大変なんですけど、はまちゃん。の投稿はまさに痒い所に手が届く感じで、個人的にすごくありがたいです。
ただ、ああいう情報を出すとデメリットもあって…。対策が有名になると相手がやってこなくなるんですよ(笑)。
飛鳥なら6LKキャンセルから右アッパーに切り替えてきたりしますよね。
そうそうそう。こっちは「最大溜めの対策完璧や!」と思ってるのに、相手が別の択に変えてきて「なんでやねん!」ってなる(笑)。でも、それもまた格ゲーの面白さです。
対策の対策がどんどん進んでいきますよね。
はい。それが格闘ゲームの一番面白い部分だと思います。駆け引きにハマれば絶対に好きになる。
07:Rox3Gamingについて
Rox3はどんなチーム?
僕らは地域密着型のチームです。世界大会にガンガン出ていくというより、地元でイベントや大会を開いてコミュニティを盛り上げることを重視しています。
具体的にはどんな活動を?
「夢プロジェクト」という取り組みがあって、非課税世帯のひとり親家庭の子どもに1年間無料で英会話を受講してもらえるんです。
すごい社会貢献ですね。
大会の結果やライセンスも大事ですけど、それ以上に「地域に根ざして活動できるか」が重要なんです。だからチームに入る条件も、実力だけでなく人柄や発信力をすごく見ています。
9月23日にRox3 CUPが開催されますよね。
まさかあんなに早くエントリーが埋まるとは思ってなかったです(笑)。賞品も豪華で、Victrix PROのアケコンやヘッドセット、ウェブカメラまで用意しました。
かなり力を入れましたね。
そうですね。せっかく来てくれる人に、楽しかったと思って帰ってもらいたいんです。開催地が温泉地なので、観光も兼ねて来てもらえたら最高です。
08:オフの顔
鉄拳以外の趣味はありますか?
美術館巡りです。大会遠征のときは近くの展覧会を調べて寄ります。
好きな作家や作品などありますか?
自分が美術館巡りを始めたきっかけになった、シモヒロヤス(志茂浩和)先生。「弁天様」などの作品が有名です。そこから現代アートの沼にはまりましたね。

09:ファンへのメッセージ
最後にファンへメッセージをお願いします。
鉄拳すでにやってる人は、仲間を作って楽しんでください。意図を持って続けてれば強くなるゲームなので。鉄拳知らない人には「まずは触ってみてほしい」。かっこいいキャラ、かわいいキャラ沢山いるので、好きなキャラを見つけてみてください。僕も攻略情報など積極的に発信していくので、一緒に鉄拳を盛り上げましょう!
インタビューを終えて
はまちゃん。選手インタビューありがとうございました。
ゲーセン時代の濃いエピソードや裏話など、ユーモアを交えつつも親しみやすく話してくれる姿が印象的でした。気さくな人柄の中に、選手としての真剣さも垣間見えました。
これからのさらなる活躍に期待しています。
Rox3Gaming主催のオフライン大会
「Rox3CUP」 は
2025年9月23日 に三重で開催予定です。

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